Suno(スノー)というAI作曲サービスがあります。文章で「こんな曲」と書くと、1分ほどで曲ができあがるサービスです。
Styles(スタイル) という欄があって、私はここで手が止まりました。そこに曲の雰囲気を英語で並べて書きます。ジャンル、楽器、テンポ。20語くらい。
……何を書けばいいのか、まったく分かりませんでした。
音楽をやってきたわけでもないので、思いつく言葉が3つくらいで尽きます。適当に書いて作ってみて、思っていた曲と違って、また書き直して。それを何度か繰り返して、そのうち面倒になりました。
そこで、style欄に入れる文章そのものを、AIに書いてもらうことにしました。4つのAIに同じ注文をして、出てきた曲を聴き比べたのが今回です。

先に、この記事の立場を書いておきます
- 使ったのは無料版のChatGPT・Gemini・Claude・Copilotです(Claudeはもともと課金していたので、課金していない別アカウントに切り替えて使っています)
- 2026年8月に、1回ずつ試した結果です。AIの答えは毎回ゆらぎます
- Sunoは有料プランを使いました

4つとも、同じ条件にそろえたよ
やったことは、コピーと貼り付けだけです
手順はこうです。
1. 「こんなBGMを作りたい」というテーマを決める
2. 4つのAIに、まったく同じ文章で「SunoのStyles欄に入れる文を考えて」と頼む
3. 返ってきたStyle文を、そのままSunoに貼る
4. できた曲を聴き比べる
テーマは4つ用意しました。
- インスタのリール用BGM
- ゲームのボス戦BGM
- 作業用BGM
- ぽんたのテーマソング(歌つき)。
4テーマ × 4つのAI で、16曲です。
かかった時間は、1テーマあたり3〜5分でした。やっているのはコピーと貼り付けだけです。しかも1曲目が作られている15秒ほどの間に、次の指示を出せます。待っている時間がほとんどありません。
Sunoの設定(秒数・Style Influence・Weirdness)は、4つとも同じにしました。歌なしのテーマでは、Lyricsを Instrumental にしています。
Sunoでの曲の作り方そのものは、前に書いた記事にまとめてあります。はじめての方は、こちらもどうぞ。
▶Sunoの使い方と曲の作り方|楽器ゼロで作曲できた3つのコツ
まず、16曲とも作れました
結論から書きます。4つとも、高いクオリティで作れました。
16曲すべて、自分で書いた説明どおりの曲になっていました。言ったことと出てきたものが、ずれていません。
いちばん分かりやすいので、インスタのリール用BGMを4つとも置いておきます。テーマは「休日の散歩やカフェなど、日常の風景を映したリールに合う、明るいBGM」でした。
実際に作成したインスタリール用ほのぼのBGM
※Style文も載せておきます。そのままコピーしてSunoに貼れば同様のものを作れます。
ChatGPT「Sunny Stroll」
ChatGPT → ホームセンターで流れてそう
Gemini「Sunny Walk & Coffee」
Gemini → カフェで流れていそう。オシャレ。
Claude「Sunny Side Stroll」
Claude → デリッシュキッチンを思い出す。ウクレレとアコギで楽しくなりそう
Copilot「Sunny Strolls」
Copilot → ポメラニアンとよちよち散歩しているような平和な感じ
4つとも明るい。4つとも、リールに乗せられる。でも、聴いていて浮かんだ場所が、全部ちがいました。良し悪しの差ではなく、似合う場面の差でした。
今回できたものを使うなら、
- 休日のお出かけで盛り上げリール→ChatGPT
- カフェで勉強しているような落ち着いた場面のリール→Gemini
- 料理やダンスのリール→Claude
- のんびりした日常リール→Copilot。
ここは完全に好みです。

同じ指示でも全然違う曲が作れるんだね。どれもいいBGMだね。
ここからが本題です
16曲とも作れた。ここまでは「AIってすごい」で終わる話です。
でも、細かく見ていくと、書いたとおりの音になっていないところがいくつか出てきました。そしてそこに、次から使えるコツが隠れていました。
書いたのに、そうならなかったこと
「男性の声で」と書いたのに、なぜか女性がいました
ぽんたのテーマソングでは、4つとも male vocal(男性ボーカル) とstyle欄に書いていました。
なのに、Claudeの曲だけ、優しい女性の歌声で出てきました。
- ChatGPT = 男性(高めなので、女性に聞こえなくもない)
- Gemini = 男性
- Claude = 女性
- Copilot = 男性
Claudeはさらに breathy and shy(照れたような息づかい) とまで書いていたのですが、そちらも言うほどは感じられませんでした。
でも、楽器はちゃんと入りました
対照的だったのが、ボス戦BGMです。
Claudeだけが driving taiko drums(和太鼓) という指定を入れていました。他の3つは誰も書いていません。
そして実際に、和太鼓の音が入っていました。楽器は名指しすれば入る。でも声の性別は、名指ししても外れることが稀にある。 今回はそう見えました。
テンポは、数字で書いたほうがいいかもです
これは2回起きました。
ボス戦BGMで、Copilotだけが `fast tempo` とだけ書いて、数字を入れていませんでした。他の3つは `160 BPM` や `high tempo, fast synth, energetic` と重ねて書いています。
聴いてみると、Copilotの曲だけ、他よりゆっくりに聞こえました。
作業用BGMでは、逆のことが起きました。ChatGPTだけが `slow tempo` と書いて数字を入れず、他の3つは `70 BPM` `70 BPM` `80 BPM` でした。
結果、ChatGPTの曲がいちばんスローで、少し眠くなるくらいスローでした。
2回とも、数字を書かなかったAIのテンポが、4つの中でいちばん狙いから外れていました。
書いたとおりになったものと、ならなかったものを並べると、こうなります。

AIに指示してBGMを作るときの注意点
AIで指示するとき、ココを注意してください。途中で、自分の設定ミスに気づきました。
AIには4テーマとも「30秒で作って」と伝えていたのに、Sunoの設定がずれていました。結果、ボス戦は20秒、作業用は60秒の設定になっていました。その結果、秒数内に収まらないものや間延びしたものがありました。
実際、問題が起きたのは、その2つだけでした。
- リール = AIに「30秒」/Sunoの設定も30秒 → 問題なし
- ボス戦 = AIに「30秒」/Sunoの設定は20秒 → 途中で切れた曲があった
- 作業用 = AIに「30秒」/Sunoの設定は60秒 → 間延びした
- テーマソング = AIに「30秒」/Sunoの設定も30秒 → 問題なし
言われてみれば当たり前ですが、私は最後まで気づいていませんでした。
(4回試しただけなので、いつもこうなるとは限りません)

AIのせいじゃなくて、完全に私のミスだったよ
次に使うときのコツ、6つ
16曲作ってみて、次から使えそうだと思ったことをまとめます。
ChatGPTはボス戦BGMのstyle欄に、「boss」という単語を一度も書いていません。それでも、聴けばちゃんと「いまからボスが出てくる」音でした。
和太鼓は、`taiko drums` と書いたClaudeにだけ入っていました。
`slow tempo` より `70 BPM`。数字を書かなかったAIが、2回とも狙いから外れました。
`male vocal` と書いて、女性の声が出てきました。ここは何度か作り直すしかなさそうです。
30秒の曲に、歌詞3行は少なすぎました。Geminiは「30秒で歌いきれる長さ」を意識しすぎた結果、文字数が少なすぎたため、かえって間延びしています。狙いから離れることもあるようです。
私が最後まで気づかなかったところです。
この6つを1枚にまとめました。

結論:使っているAIで大丈夫でした
16曲を作ってみて、いちばんはっきりしたのはここです。
どのAIを選ぶかより、どう指示するかのほうが効きました。
4つとも、注文どおりのStyleを書けています。今回、失敗したAIはひとつもありませんでした。それなのに、声は外れるし、テンポはずれるし、曲は途中で切れました。
その原因のほとんどは、AIの側ではなく、私側にありました。
なので、「Suno用のStyleを書かせるならどのAIがいいですか」と聞かれたら、いま使っているAIで大丈夫です、と答えます。
その上で違いを挙げるとすれば、Claudeは4テーマとも、他の3つが書かない細かい音の指定を入れていました。`taiko drums`(和太鼓)や `light vinyl crackle`(レコードのノイズ)といった具合です。そして和太鼓は、実際に音に入っていました。細かく書けば、細かく返ってくるようです。

大事なのはAI選びより、頼み方だったんだね
おまけ:ぽんたのテーマソングができました
最後のテーマは、このブログのキャラクターであるぽんたのテーマソングでした。歌詞もAIに書いてもらっています。
4つのAIに渡したのは、ぽんたの説明だけです。徳島生まれのタヌキで、プログラミングはできない会社員で、AIでブログやアプリや音楽に挑戦していて、失敗も正直に書く。相棒は小さくて丸い白いロボット。
曲調は、いっさい指定していません。
ぽんたのテーマソング
ChatGPT「ぽんぽん、今日もはじめよう」
Gemini「ぽんたのポツポツAI日和」
Claude「ぽてぽてテクノロジー」
Copilot「ぽんた、今日もやってみる」
歌詞は4つとも「失敗」と「ロボット」に触れていました。3つは「徳島」も入っています。渡した材料が同じなら、拾うところも似るようです。
そして、ぽんたのテーマソングは「ぽんぽん、今日もはじめよう」(ChatGPT)に決めました。完全に好みです。
ぽんぽん ぽんた 今日もゆっくり
仕事のあとから はじめよう
AIといっしょに ちょっと挑戦
失敗しても まあいいや
「失敗しても まあいいや」。このブログにちょうどいい歌詞だと思いました。

自分のテーマソングができるとは思わなかったよ
16本のStyle文、まとめて置いておきます
コピーしてSunoに貼れば、類似したものができます。必要な方は開いてください。
【Gemini】epic boss fight, high tempo, dramatic orchestra, heavy rock guitar, fast electronic synth, powerful brass, energetic, intense, instrumental
【Claude】epic orchestral, boss battle, instrumental, no vocals, symphonic metal, intense strings, driving taiko drums, brass fanfare, choir stabs, distorted electric guitar, fast tempo 160 BPM, dramatic, high stakes, cinematic game music
【Copilot】Epic boss battle, orchestral hybrid, cinematic action, driving strings, brass stabs, powerful drums, fast tempo, intense, heroic, instrumental
【Gemini】lo-fi hip hop, instrumental, chillhop, smooth jazz piano, ambient beats, relaxed, slow tempo, 70 bpm, focused background music
【Claude】lo-fi instrumental, chill focus music, soft piano, mellow electric guitar, gentle rhodes, warm ambient pads, light vinyl crackle, minimal soft drums, downtempo, 70 BPM, no vocals
【Copilot】ambient lo-fi, focus music, instrumental, warm electric piano, soft synth pads, gentle beat, calm mood, minimal, 80 BPM, productivity
【Gemini】lofi hip hop, cozy synth pop, relaxing electro, warm acoustic guitar, mid-tempo, gentle male vocal
【Claude】mid-tempo J-pop, lo-fi acoustic, warm ukulele, soft piano, gentle claps, cozy home-studio feel, male vocal, breathy and shy, cute and relaxing, 90 BPM
【Copilot】warm indie pop, acoustic guitar, ukulele, light piano, gentle bells, upbeat, cozy, optimistic, male vocal, friendly, mid tempo
無料AI比較シリーズ、8回目でした
このブログでは、同じ質問を無料のAI4つに投げて、正直に比べる記事を続けています。メールの下書き、会議メモの要約、調べもの、おすすめ、悩み相談、パワポ、数字の書き写し、そして今回のBGM作り。
8回やって見えてきたのは、場面によって得意なAIは入れ替わるけれど、いちばん効くのは頼み方だった、ということでした。
全部まとめた記事があります。どの場面でどのAIを選ぶかの早見表も置いてあります。
「作った曲をどうするの」と思った方へ。以前、AIで作った曲を配信サービスに出してみた記録もあります。収益はまさかの結果でした。


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